私はどうしているか、ですって? 私はおいしいものを食べるのが大好き、しかも好奇心が強いたちなのでダイエットは不可能なのです。それでもある程度のボディラインはキープしておきたい、というわけで実行しているのは短期集中マインド・ダイエット。大体ダイエットなんて毎月するものではない、というのがコンセプト。
一生ダイエットを続け、ちょっといっぱい食べると罪悪感にさいなまれるのはイヤ、それに友達とわいわい言いながら食事を楽しむことができないのはつまらないと思っているからです。私と同じような思考性をもっている方は、この短期集中ボディメイクをしてみませんか。
短期集中ボディメイクができる人の条件
条件1 まずいもの、ファーストフードはきらい
条件2 熱中できる仕事または趣味がある
条件3 今、興味のある読みたい本がある
条件4 体を動かすのをいとわない
条件5 気どりやではない
条件6 友達、特に表面的なつきあいではない、心の中を話しあえる人がいる
まずいものは絶対食べたくないという人は、このマインド・ダイエットに最適です。というのは、味に関係なく何でも食べるという人は、ファーストフードやスナック菓子などを食べすぎて太ってしまうかわりに、いわゆる超低カロリーのダイエットフードやこんにゃくゼリーなどの、あまりおいしいとはいえないものでダイエットすることも可能だからです。それがどうしてもできない方は、どうぞおいしいものをたっぶり食べて1週間だけマインド・ダイエットしてください。
つらく感じさせない1週間は脳が決め手
ダイエットは1カ月のうち1週間でオーケーです。それまではどうぞ好きなものを食べてください。ただし、ファーストフードやスナック菓子はダメ、味覚を満足させる食べ物に限ります。単に胃袋がいっぱいになればよいという食物は食べないこと。 大量生産、もうけ主義の食品、保存料、防腐剤がいっぱいの食物、化学調味料いっぱいのインスタント食品は食べないこと。心がこもらずにつくられた食品も避けること。
胃や腸でいっぱいにふくれるこんにゃくデザートも、避けたほうが賢明です。きちんとつくられたおいしいものをどうぞ。お値段は関係ありません。手抜きなく、心のこめられた食物を食べてください。食事を楽しみ脳を満足させることがスタートです。
食欲の中枢は視床下部にあることは、前述のとおりです。満腹中枢を満足させるためにゆっくりよく噛んで食べたり、スープなどを飲んで満腹感を味わうことで食欲の中枢はコントロールできることはよく知られています。ところがこれだけでダイエットできると思ったら大まちがいです。食欲を統括しているのは、視床下部よりさらに上位の大脳皮質です。
ですから、いくら胃袋がいっぱいで視床下部の満腹中枢がもう充分、と指令を出していても、おいしそうなデザートを見ると大脳皮質が刺激を受けてつい食べてしまうのです。 まずいダイエットフードで胃は満たされても、脳は満足できないために過食がおこり、リバウンド現象がおきてしまうのはこうしたわけ。精神的に空虚で満たされないものがあったり、毎日が退屈だったり熱中できるものがないと、胃はいっぱいでも脳が満たされていないので過食になってしまうのです。逆に熱中できるものがあり、心からおいしいと感動する食物を食べ納得すると、大脳皮質が満足して過食になりません。
ですからダイエットの基本は、大脳皮質を満足させるおいしい食物を心から楽しんで食べること、です。
ファーストフードを避ける理由
ファーストフード、インスタント食品、化学調味料がどうしてダイエットの大敵かというと、その理由はナトリウムと砂糖にあります。化学調味料にはナトリウムが多く含まれており口渇感が強く、食べたあとに清涼飲料水がほしくなります。ナトリウムが体に多くなると体内に水分がたまりやすくむくみがちになり、体重はふえてしまいます。
砂糖の摂取はインスリンの分泌を多くし、この急激な分泌のあと低血糖をおこさせます。低血糖になるとイライラして、また甘いものに手が出てしまうという悪循環になるのです。
処方箋18 6つのステップで「マインド・ダイエット」
1. 旬の野菜を買いに出かける
この1週間はたっぶり野菜を食べることにしましょう。おいしい野菜を買いに、車を使わずにラフなスタイルで買い物に出かけましょう。そのまま蒸して食べられるように、有機栽培もしくは無農薬のものを選んでください。緑黄色野菜(にんじん、ブロッコリー)、冬場出まわるかぶ、大根、九条ねぎ、葉のおいしい野菜(小松菜、春菊、壬生菜)、きのこ、などをそろえておくとよいでしょう。酢、バルサミコ酢、ごまも用意してみてください。ブロッコリーは蒸してクレージーソルト少々で。小松菜、春菊などはおひたしでごまをかけてボン酢で。かぶは酢のものにしてどうぞ。
2. デザートメニューの材料選び
寒天、くずきり、黒砂糖、りんご、いちごなどがおすすめ。3. とにかく1週間体を動かす
ダイエットのスタートには土曜日がおすすめです。仕事が休みで体を動かす時間がたっぶりあるのが最良なのです。1日1時間から1時間半散歩してください。買い物をする前に1時間歩き、それからショッピングして歩いて帰ってくる、というように。あるいは金曜の夜、外食したあとダイエットをスタートして、レストランから歩いて帰ってくるのもよいかもしれません。とにかくこの1週間は最低1日1時間歩くことです。会社に行くのもフラットシューズ、エレベーターなどは使わず、階段を昇りましょう。4. 体重の増加、皮下脂肪の増加は美しい体づくりの条件と考える
勘ちがいをしている人が多いと思いますが、皮下脂肪がふえないと美しいボディラインはつくれません。というのは、胸やおなかやお尻についた皮下脂肪を、上手に燃焼させて筋肉につくりかえることで、きれいなボディができるのです。骨と皮ばかりの拒食症ボディは脂肪がなく、美しいメリハリのある体にはなれないのです。太った、脂肪がふえたというのはきれいな体をつくる最高のチャンス。おなかの脂肪を燃やしてバストとお尻の脂肪を残し、美しいメリハリをつくろうではありませんか。この1週間、腹筋を1日15回どうぞ。水の入った1.5リットルのペットボトルを片手に持って左右10回ずつ体を横に倒し、ウエストラインをきれいにしよう、という気持ちをこめて筋肉トレーニングします。階段を毎日10分間昇り降りするとヒップラインがきれいになります。
5. メディテーションタイム
1週間は食後にメディテーションタイムをつくります。食事をすませたら、すぐに片づけてしまいましょう。デュファイのポメリウムのCDなどリラックス効果のあるものをかけ、深呼吸をしながらメディテーションをどうぞ。そのとき、体の余分な脂肪が燃えて美しい筋肉にかわっていくようにイメージしてみてください。6. 足元を温めると食欲はおさまる
足湯は食欲をおさえるのに効果があります。足元が温かくなるとリラックスして眠気におそわれ、食欲はおさまるはず。食後は足を冷やさないようにして足浴をどうぞ。カモミールオイルを数滴落とすと、さらにリラックス効果が高まります。
ダイエットは1週間でたくさんです。1週間のマインド・ダイエットで、ずいぶんボディはメリ・ハリが出ているはず。頼りない、弱々しく細い女ではなく、エネルギーのあるきれいなボディをつくつてください。