さて、頭痛に悩んでいる女性は、あの不満顔に限りなく似ているような気がすることに気がつきました。そして意外にも、頭痛に悩んでいる女性はとても多いのです。
私が以前に行った働く女性の体の悩み調査でも、頭痛と肩こりは女性のトラブルの上位を占めていましたっけ。そこでここでは、頭痛をなおしてきれいになる研究をいたしましょう。ちなみに筆者の海原純子は、20代のころ頭痛と肩こりがひどく、連日鎮痛剤を飲んでいたという既往があります。それが今では、薬はまったく必要なしという毎日。のちほどその方法もお教えしましょう。
それでは最初に、あなたの頭痛のタイプを次のテストでチェック。
チェックリスト(14)頭痛タイプ別チェック
当てはまるものにチェックを付けてください。
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さて、あなたはどのタイプに近かったでしょうか。タイプ1は筋緊張性頭痛と呼ばれるもの。女性にいちばん多い頭痛かもしれません。タイプ2は片頭痛、脳の血管の収縮と拡張が原因になります。タイプ3は眼や鼻などが引き金になっておきる頭痛。タイプ4は冷えや循環不全によっておきる頭痛です。
ここでわかりやすいケースをご紹介しましょう。
タイプ1 M子さんのケース
M子さん(27歳)は銀行の窓口業務をしています。一日中座りっばなし、しかも目が悪いのでコンタクトをはめているものの、仕事が終わるとかなり疲れてしまいます。性格的にはまじめでミスが許せないタイプ。同僚で仕事ののろい人を見るとついイライラしがちとのことです。結婚1年めのM子さんのただひとつの趣味は読書。家事が終わってからの深夜、本を読んでいると肩が次第にこってきて頭がしめつけられるようになり、頭痛止めの薬を常用しています。M子さんの頭痛は、筋緊張性頭痛です。筋緊張性頭痛は肩や首の筋肉の緊張から血液循環の不良をおこし、これに引き続いて頭痛をおこすというものです。いつも肩がこっている、マッサージが欠かせない人で頭痛に悩んでいる場合は、このタイプの疑いがあります。筋緊張性頭痛は目を酷使している人におこりやすいともいえます。
タイプ2 N子さんのケース
N子さん(22歳)は企業の受付業務をしています。性格はおとなしくて、いいお嬢さんと言われることが多いようです。あまり文句やぐちも言わず、黙々と働くという印象のある人なのですが、春先になるとひどい頭痛がおこるのです。急に目の前がチカチカとして気分が悪くなり、右側の頭痛がおき吐いてしまうという症状でした。これがいわゆる片頭痛というタイプの頭痛です。何事もがまんする性格で、あまり自己主張しない人におこりやすく、また家族で同じような症状をもつ人もいます。片頭痛は脳の血管の収縮と拡張でおこります。緊張やストレスで血管が収縮したあと、引き続いて拡張するときに痛みがおきるのが原因です。症状をおこしてからというより、おきる予感があったときに血管の拡張を予防するエルゴタミンという薬があるので、医師に相談してください。
タイプ3は頭痛の原因が眼精疲労や鼻の病気というもの。
タイプ4は生理や冷えによるもので、いずれものちほど対策をお話ししましょう。
処方箋22 頭痛もちで鎮痛剤が手放せないあなたに有効な対策を紹介
●処方1●頸肩ホットパック+足浴
タイプ1、3、4に特におすすめ。電子レンジで蒸しタオルをつくり7分間肩と首を温める。同時に洗面器に湯を張り足首まで入れ、ラベンダーのエッセンシャルオイルを3滴落とす。●処方2●頬骨のマッサージ
・ラベンダーのエッセンシャルオイルをべースオイルに加える。・頬骨にそって人さし指で指圧していく。このときエッセンシャルオイルをつけながらだとなおよい。
・仕事の合間なら1時間に1度何もつけずにマッサージする。
肩の血液循環を良好にし、眼の疲れ、顔のこりに効果あり。
●処方3●すべてのタイプに
・風池マッサージ後頭部の中心から2.5センチほど外側のややもり上がった部分を親指で20〜30秒押す。忙しいとき、痛みがあるとき何度でも。
●処方4●頭を使いすぎた人に
・百会マッサージ
忙しくて頭が痛くなったとき、頭の中央で両耳を結んだ線と交わる部分が百会のつぽ。この部分を指の先でこすると緊張がほぐれます。●処方5●ハーブティー
カモミールティーはタイプ1、2、4に、ペパーミントティーや口ーズヒップティーはタイプ3におすすめです。●処方6●バナナミルクドリンク
生理前の頭痛や筋緊張性頭痛に。バナナ2分の1本に口ーファットミルク200ミリリットルを加え、オリゴ糖スプーン1〜2杯を入れて電子レンジで温める。 ミルクのカルシウムでリラックスし、バナナに含まれるカリウムとビタミンB6で生理前のB6不足を予防できます。さていかがでしたか。鎮痛剤を常用するより、まずライフスタイルを変えて頭痛を予防し、表情をきれいにしようではありませんか。毎晩ストレッチをすることも頭痛予防にとても効果的なこともおぼえておいてくださいね。