海原純子の医学講座

  子どものころ、「外出先から帰ったら、うがいをして手を洗いなさい」といわれたものですが、うがいと手洗いは軽視できない大切なポイントなのです。

 私は化学物質(とくにべンキや排気ガスやヘアスプレーなど)が大の苦手なのですが、現代社会は、化学物質が大量にまき散らされているので、外出から帰ると、眼やのどが痛くなっていることが多いのです。

 そこで、外出から帰ったら、まず顔を洗い、手を洗ったあとで、眼、鼻を洗い、うがいをします。
顔や手は、みなさん必ず洗うものですが、粘膜を洗う方は少ないかもしれません。
しかし、粘膜に付着した化学物質は顔を洗ってもとれないので、
「粘膜をきれいにする」ために、眼と鼻は別に洗う必要があります。

 また、化学物質のほかに、眼を洗うことは冬場のインフルエンザウイルス、SARS(サーズ)の予防、乾燥によってのどや鼻が痛くなるのを防ぐことができるのです。

 風邪を引きやすくて因っている方は、粘膜をきれいにして丈夫にするために鼻洗をおすすめします。
 風邪のウイルスやインフルエンザウイルスは、粘膜に付着して、約7時間毎に増殖を繰り返しますから、ウイルスが増殖する前に粘膜を洗っておくことが大切なのです。

またウィルスは、低温、乾燥を好むので、鼻洗やうがいによって粘膜の乾燥を防ぐことも、ウィルスを増殖させないキーポイントになるのです。


方法


(1)粘膜を洗う

 用意するものは、これだけです。
●塩(精製塩ではない天然のもの)
 沖縄の宮古島「雪塩」「海の力」
 久米島「海洋深層水 球実の塩」
 沖縄の塩はミネラルを大量に含んでいます。
●鼻洗浄用のハナクリーン
アイボンの容器のみ

 生理食塩水に近い塩水をつくる。
 塩少々にお湯を入れて溶かす。 涙と同じくらいの塩からさが生理食塩水と同じくらいの濃度です。
 温度は、あたたかいな、と感じるくらいがベスト。
 この塩水をハナクリーン、アイボンの容器に入れて鼻と眼を洗います。
こうして外出先から帰るとすぐに粘膜を洗っておくと、風邪をひきにくくなるはずですし、とてもスッキリして心地よくなります。

(2)粘膜を丈夫にするビタミンAをとる

 ビタミンAは、粘膜を丈夫にして抵抗力をつけるのに役立ちます。
 風邪をひきそうなとき、にんじんやプロッコリーなどの緑黄色野菜をたっぷりとることも粘膜を丈夫にします。

(3)プロポリスでうがい

 うがいは塩水でもよいのですが、私は塩水で洗ったあと、プロポリスをカップに1〜2滴入れてうがいをします。
 ちょっと苦いのですが、プロポリスは組織修復作用があるので、ちょっとした炎症は抗生剤を飲まなくても治ってしまいます。