ヨーロッパでは、ハーブを使った様々な療法が行われています。アロマテラピーや植物セラピーなどがその代表。とくにアロマテラピーは医療の一環(メディカルアロマテラピー)として行われており、香りをかぐだけでなく、エッセンシャルオイルを飲んだり、座薬に使ったりとさまざまに応用されています。
アロマテラピーは、エッセンシャルオイルを使いますが、その原料となるのがハーブ、つまり芳香物質を含んだ植物たち。ハーブは、最近ではスーパーでも売られるようになりましたが、自分でも比較的簡単に育てられますのでためしてみてはいかがでしょう。
初心者でもできるハーブセラピー
●ミント
ペパーミント、アップルミント、スペアミントなど ミントはエネルギーが低下したときに活力を与える作用があります。主成分はメントールで、消化機能の調整作用もあるので、食べすぎたときにも効果的。仕事の合間や食後のリフレッシュによいので、鉢植えで育ててハーブティーにするとよいでしょう。
●バジル
おなじみのバジリコのもと。シソの仲間で、メチルカピコールという成分が胃腸をリラックスさせてくれます。
アロマテラピーでは、疲れて精神的にめげている人、不眠改善などに用いられます。
私はベランダでバジルを育てていますが、夜はサラダにして、トマトとモッツァレラチーズをのせてカプレーゼにしていただきます。
バジルはどんどん育って、もはやスーパーで買わなくてもよいほどになったのですが、自分で育てたバジルは芳香成分が多いらしく、つみたては、とくに香り高いものが楽しめます。
また、バジルのリラックス作用は即効性があるので、昼間イヤなことがあって落ち込んだ人は、胃腸の不快感が改善できて幸せな気分になるでしょう。
メディカルアロマテラピーでは、バジルは、
「幸せで明るくて、くよくよしない力を与える」 としているのです。
●ローズマリー
ローズマリーもベランダで育てやすいハーブです。シネオールという成分が代謝をよくし、血液の循環を改善します。
気分の停滞、むくみの改善などに効果的。メディカルアロマテラピーでは、
ローズマリーは、
「軽快で活発なエネルギーを与える」 としています。
魚や肉を焼くときに上にのせると、ローズマリーの香りが気分を開放的にしてくれます。
●ラベンダー
おなじみのラベンダーは、ベランダで育てるのはちょつとむずかしい。というのは、もともとラベンダーはフランスのプロバンス地方の標高1800メートル付近の山岳地帯でとれるものだからです。最近では、日本でも栽培されるようになりましたが、ベランダではむずかしいので、私はハーブティー用のものを購入しています。
リナロールという成分が交感神経を和らげ、リラックス効果大。ハーブティーにしたあとは、袋に入れてお風呂に入れても可。
●パセリ
パセリは緑黄色野菜の中でもカロチンが多く、ビタミンB1、B2、B6、亜鉛、鉄分、カルシウムも豊富。とくにカルシウムはたっぶり含まれているので、太らずにカルシウムを補給できます。ピネン、アピオールという成分が食欲を増進させてくれるので、サラダに加えたり、スープに入れてみてはどうでしょう。