マクロビオティック食事法は、最近アメリカのセレブたちの間で取り入れら れている食事療法のこと。食事量の50パーセント以上を穀類、20〜30パーセントを野菜とし、肉食、ミルク、動物性脂肪やジュース、コーヒーをやめる、と いう食事法。
とても実行はできそうもないのですが、私は、マクロビオティックの中のいくつかのポイントを取り入れています。そのポイントを紹介しましょう。
(1) 伝統的な食事法を大切にする
たとえば、イヌイットの人やブータンの人は、そのときに伝わる伝統的な食事法を受けついでいます。それがその土地に住む人に合った食事法といえ、健康と長寿に結びついているといえるわけです。
伝統的な食事法は、何千年にもわたって、その民族を発展させてきた原動力ともいえるものなのです。
たとえば、沖縄は、長寿県として知られていますが、本土復帰後、沖縄の伝統的な食事が本土並の食生活に変化してから、長寿が次第に本土並みになってきたといわれています。
その土地に合った食事法に目を向けることは大切なことなのですね。
伝統的な日本の食事、庶民の味といえば、
●みそ汁
●納豆
●焼き魚
●野菜の煮物
●海草の酢のもの
●梅干
などでしょうか。こうした伝続食を一品、時々はメニューに加えてみては?
(2) 旬のものを大切にする
マクロビオティックでは、その土地でその季節にとれるものを中心に食事をします。世界が狭くなり、スーパーには世界各国から、季節に関わりなく食材が輸入されていますが、明日スーパーに行ったときは、
今、この季節の日本でとれたもの
を中心に食材を揃えてみましょう。
夏のキュウリ、枝豆、スイカ。秋のキノコ類、さんま、いわしなど、その季節独特の旬のものに目を向けてみませんか。
旬のものは、その季節に必要な栄養素が含まれているものです。
私は、ハワイで食べるパパイヤやバリ島で食べるマンゴスティンや沖縄で食べるマンゴーは大好きなのですが、同じものを東京で食べても、その土地でいただく感動がなぜか少ないように思えてなりませんでした。
ところが、このマクロビオティックの考え方を知ると、なるほど、と納得。「旬」というのは、その土地、その季節に生きる人にとって必要な栄養を与えてくれる自然の恵みなのですね。
日本では、パパイヤやマンゴスティンの栄養は必要ないのだろうなあ、などと思って以来、「旬」に敏感になりました。